山寺(立石寺)

「閑けさや岩にしみ入る蝉の声」の句で知られる山寺は860(貞観2)年に慈覚大師が清和天皇の命を受けて創建したもの。奇石の霊窟としても知られ、奥の院までの階段は1015段を数える。これは山寺が元々は修行寺であったため。堂内には慈覚大師作の薬師如来や千年以上にわたって燃え続けている不滅の法燈が。不滅の法燈の火は最澄が唐から持ち帰ったものを慈覚大師がもらい受けたものだ。
「芭蕉の蝉」を聞きに峠を越えて山寺へ走る。藩政時代には伊達家の湯治場が置かれた秋保温泉から名取川沿いに遡上、秋保大滝や姉妹滝、磐司岩などの名勝奇勝を楽しみながら二口峠を目指す。二口温泉からは山道になり道も狭いが、そよ風に葉うらをみせる若葉の頃と紅葉の秋が素晴らしい。車を降りて渓流に出てみるのもいい。閑さや岩にしみ入る蝉の声と詠まれた立石寺は垂直に切り立った崖の上にあり、我々は蝉の声を聞きながら登っていく。その岩はどれだろうかと思っているうちに堂塔があるところに出る。上から見る景色は山水画のようで、おそらく芭蕉もこのあたりに腰を下ろして、風の音の中に蝉の声を聞いたのではないか。
基本情報
- ジャンル:
- 住所:山形県山形市山寺4495-15
- 電話番号:023-695-2816
- 営業時間:
オススメの時間: - 定休日:
- 料金:
- 駐車所:なし